「私が参加している勉強会をのぞいてみませんか」
産経新聞の僚紙「SANKEI EXPRESS」(EX)でコラム(
「青信号で今週も」(毎週月曜日掲載))を連載している内科医の大和田潔(おおわだ・きよし)さんに誘われ、異業種の人たちが集う勉強会に参加した。「日ごろ、新聞で疑問に思うことを教えていただければ。注文もどんどんしてほしい」との条件で出席させてもらった。
参加者は40代~60代の約20人。経営者や大手企業幹部、コンサルタント…と業種も幅広い。その会合で、最も質問が活発だったのが、新型インフルエンザについての報道だった。「首都圏初とはいえ、弱毒性と指摘されていたのに、なぜ一般紙の1面トップでセンセーショナルに扱われるのか」「各国の医療環境は違う。それなのに、国別感染者数を連日報じることに意味があるのか。五輪のメダル獲得数じゃあるまいし」…。辛口の指摘が相次いだ。
産経は、新型インフルの報道にあたって、毎日午後の編集会議などで「弱毒性」を踏まえ、「冷静な報道」方針を確認してきた。EXも会議に同席し、その日の紙面を決める。その方針は同じだ。
産経は、成田空港の検疫で高校生ら3人が国内初の「新型」と確認された際(5月10日付東京本社版)や、首都圏(八王子、川崎両市)で初めて確認された際(5月21日付同)は、1面2番手で扱った。他紙では1面トップで報じたところもあり、産経を読んでいなかった参加者が「弱毒性」とされるのに「物々しい」|という印象をもったのもうなずける。
しっかり耳を傾けなければいけない指摘もあった。
「読者が知りたいのは予防策なのに、なぜ1面にないのか」。この意見は、多かったように記憶している。「どの新聞でもページをめくれば、折に触れ、掲載されていた」と答えた。だが、事実関係に力点を置くあまり、「個人でどういう対応をすればよいのか」との情報は、他ページに回される傾向が各紙ともあったかもしれない。一方、忙しい読者は、新聞の顔である1面に目を通すことはできても、じっくりページをめくる余裕がないのも現実だろう。
生活者の視点からの報道、そして、親切な編集が求められていることを改めて教えられた。
読者の皆さんが気づいたことは、遠慮せず教えてほしい。どんどん注文もつけてほしい。貴重な意見は新聞作りの参考にしたい。必要とされる新聞を届けるために…。
(EX副編集長 斎藤浩)


by sam1970
【編集センターから】Editor's…